from Jeff

アメリカ育ちの箱入り娘。


ブルーグレーの擦り切れた紙箱をあけるとゴールドのナイロンラインが巻かれたままの状態だった。


太さは4号くらい。ストレーンかな。



ここのところメインで使っている77年製造のアンバサダー5500Cの2台。

うち1台がジェフというアメリカの釣り人から譲ってもらったこれだ。


77年の55Cは国内でも見つかるはずだけど、長く付き合うつもりで選んだモデルだったので買い方も含めて思い入れのあるものにしたかった。




73-74年辺りのグラファイトグレーではなく、ピュアなシルバーでもない。

ガンメタとスチールブルーの色味帯びた独特のシルバーは小傷もサマになるし

メッキが少し剥げていくサイドスクリューも似合う。


長年連れ添った相棒としての姿が目に浮かぶ。





ジェフはオレゴンのヒルズボロ在住

その前のオーナーはペンシルベニアだと彼は教えてくれた。


地図を眺めてるうちに先のゴールドのラインがアメリカの湖の水を吸ってることに気づく。

なんだか特別なものに思えてきた。




中はずいぶん綺麗に手が入れられていて、

ギアからハミ出るほどグリスたっぷりなアンバサダーのお決まりパターンではなかった。


どうやらジェフはマメなアメリカ人らしい。

いやもしかするとジェフはずぼらで、ペンシルベニアの彼がそうなのかもしれないけど。


ターゲットはブラックバスだったんだろうか。

アメリカでオールドのアンバサダーを使う釣り人ってどんなスタイルなんだろう。

クラックが入ったようなプラグを使うヴィンテージスタイル?

クリークチャブとかムーンライトとか使ってるかな


それかぼくたちが夢中になっているような現在進行形のビルダーによるハンドメイドのトップウォータープラグ?

そういえば前々から気になっていたけど、アメリカでもそれはあるんだろうか。

無くはないと思うけど周りから聞いたことはない。。





うーん、ストーリーを感じる買い物はいいナーなんて浸りながらオーバーホールを済ませ、

いつものシルバーブルーのナイロンライン3号を巻いた。


この5500Cで釣った魚の写真を送ったらジェフはなんて言ってくれるだろう。





追伸

そうこうしているうちにまたアメリカから荷物が届いた。

長いこと付き合うから、憧れだったから、この先値段が上がりそうだから

リールを買う理由はまだまだありそう。



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