LPLP


 

ルーピールーパー。語感から好きだ。



造形はたまらなく好き。


まるくて鈍くさい見た目とその響きから両生類を連想したりしますけど、ほんとのところは謎。

なんだか くじらっぽくも思えたりするし。

付属の平たいレザーテイルを着ければビーバーのようにも見える。謎。

ルアーだから型にハマった生物である必要はないですね。


好きなプラグというのはたくさんありますけど

なかでもエピソードつきのものは特に思い入れがあって大切。


トップウォータージャンキー ルーピールーパーもそんな中のひとつです。



あれはトップウォーターの釣りを始めて間もない、

サーフェイスゲームからはほど遠い頃のはなし。



徳島の方に誘ってもらい一緒に釣りに行くことに。


いまでこそすっかり馴れた間柄ですがその時が初対面で、クラシックレンジにナバロカヌーに、初めて触れるカッコイイもので溢れていたのをよく覚えてます。


目移ろいしながら乗り込んだカヌーにはアムコのタックルボックスがセットされていて、

中はプラグでぎっしり埋まっていました。


ルーピールーパーもその中に。

カラーは確かブルーバグ。



見慣れない形でどんな動きをするのか想像がつかない。

ラインアイがついているから進行方向はおそらくコッチ。

だけど目玉のアイの位置が変だ。逆向き。

それにおしり、いや目玉がついているからこっちが頭か?に

なんだかよく分からない革製のパーツまでついてる。。

んーーー?


不思議そうにタックルボックスをのぞき込んでいたところ


「それ、みかんの皮みたいなんついとんで?これがええんでよ~」


そんなことを言いながら結び変え、みかんが無重力で水面をフラフラ揺れる姿を披露してくれました。


そのあとも気になるモノを指さして、これはなんですか?お~~。

じゃぁ、これは?お~! ところでこのカヌーは?


なんて具合に消化しきれない程に色々教えて貰いました。

その中の一つ、だけどなんだか一際印象に残っている。

そんなみかんエピソード。



















あらためて眺めてみて、全方位美しいし愛らしい。

ふくよかで、なめらかで、やさしい。

でもなんだか大仕事をやってのけそうな感じもある。


そんなルーピールーパーの例の革製のパーツ、

実は複数枚セットで入っている。

これがスペアというにはあまりにも素敵なもので、全部違うのが入っている。


みんな明らかにするのは楽しみ諸々を奪う無粋なことになりかねないので

これ以上はそっとしておきますが、ここが本当に好き。


初めて買った当初、箱の底に見つけたときはビルダー内藤さんの粋な計らいに胸がいっぱいになりましたよ。

実釣的な観点でもよし、美的感覚にまかせるもよし。

アップトゥーユー、そんなメッセージが込められている気がしたのです。


数枚の中からわたしが選んだのは



もちろん、みかんの皮っぽいやつ。


これでイイ釣りをしてエピソード追加したいな~。

前回の推しの“木”のところで釣れたりしたらまた胸がいっぱいになってしまう。

LOOPY LOOPER (CCRB) / TOP WATER JUNKY






追伸

前回、釣りに行く気満々で締めくくりましたが強風により断念。
自然相手の遊びにこれはつきもの。仕方ない。

しかし釣りモチベーションを高めて週末を迎えたふたりは大人しくできないので
行き先をフィールドからロットン釣具店へ予定変更。


休日出勤を終え、足取り軽く会社を出て大阪へ向かおうとした矢先。
なんだか嫌な予感の通知。


「すまん。こけて腕がへんなった」


脱臼により右肘組織全滅、全治1ヶ月。
本人いわく老化のせいとのこと。これも仕方ないのか。

お大事に。リハビリの頃にはキャスティングしにいきましょう。


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